匠の技術

匠の技術

匠が織りなす、技の競演

伝統ある建具を継承し新ジャンルを創造する。
建物の中で建具をどのように表現するのか。
納める場所によりデザインが変わり、建具は色々な種類により使い分けられています。
全体の空間から発想した材料の選択やデザインが重要となり、
その匠の技術が加茂の建具を支えています。

組子細工

組子細工

細かな木片を組み合わせ
緻密な
幾何学紋様を生み出す木工技術

組子1

建具技術の中でも、特に高度な技術が必要な組子細工。
近年では機械化も進み、より高度な組子も生まれてまいりました。
寸分の狂いもなく組み付けられた部材の美しさ、各紋様の由来や表現、樹種の差による様々な色の表現、又、光を通した時の「光と影」。
組子には職人それぞれの表現があります。

近年では、組子技術を用いて風景や絵画的表現も可能になり、
多様な使われ方も多くなってまいりました。

組子2
格天井

格天井

格式高い独特の室内空間を作り出す
伝統技術

格天井 ~組手(くで)~

格天井は天井一面に大きな格子を組み上げるものです。
昔から存在する格式高い天井で、基本的に大工が加工します。

格天井の技術の一つに組手(くで)加工があります。
組手とは、木と木を組み、縦と横が交わるところを言い、障子や組子細工では手の技能に加えて特殊工具を用いた精密な作業になります。
格天井では竿の交わる組手加工が建具の骨材と違い、大きな竿材を加工するので、技術ある大工でもかなり大変なものでした。

組手(くで)1
格天井の組手と廻縁の大入れのサンプルです。
組手(くで)2
廻縁、上竿、下竿の組み合わせで
格天井が成り立っています。
組手(くで)3
四留めあいがき加工
昔はこの加工は手作業でしていました。

組手(くで)加工 ~機械化の実現~

大工も年々数が減少し、格天井を作成する職人も減っていく中、組手加工を工場にて加工できないものかと考えました。ルーターや穴掘り機などで組手加工をしていた頃もありましたが、より精密に、より短納期にと創意工夫を重ねて、組手加工専用機械を開発しました。
これにより、格天竿の組手のプレカットが可能になり、組手のピッチをNCで自動送りにて加工します。面取りの竿でも面部分を留加工(45度)もできます。
いわゆる【四留あいがき加工】が可能であり、大工一組手でかなり時間を費やしていたのが機械化の実現により、正確でかなり短時間で組手加工することができるようになりました。

格天井組手3軸NC
格天井組手3軸NC
組手加工専用のプレカット機械を
オリジナル開発しました。
組手加工
 組手加工をするところです。
刃物が上下と縦から出てきて組手加工をします。
数値制御
組手加工したら、次の組手加工までのピッチを
数値制御にて送ります。
正確に等間隔にての組手加工が可能です。

手作業から機械化へ ~技術継承の大切な事~

昔は職人が手作業にて特殊工具を使用していた加工技術が、現在ではほとんどが機械により、早く、正確な加工ができるようになりました。これは時代が進化していく上で機械化は当たり前の事です。
そのうえで、機械の進歩と機械にはできない手作業を組み合わせて、昔ながらの技術、工法、仕口を学ぶ事が大切です。
継承はその技術を知る事が大切であり、私達はその技術を世に出していくことが使命であると思います。
これからも大事な手作業の技術と機械の性能を駆使して、技術継承をしていきます。

加茂サッシ

加茂サッシ

JIS規格、BL規格に準拠した
高性能木製サッシ

主材料はベイマツを使用

主材料はベイマツを使用

主材料には、ベイマツ材から吟味採取した均質な柾目材(ピーラー)を、十分な熱処理で半脱脂乾燥し、防腐・防虫・防カビの処理が出来る油性塗料オスモカラー等の塗料を塗る事に依って、高い剛性と適度な表面硬度を備えているうえに質感にも優れているため、サッシの材料としては申し分ありません。

■他材との性能比較
性能材種
ベイマツスギヒノキ
気乾比重0.510.300.34
平均収縮率(柾目)0.140.100.12
曲げ強さ825kg/㎠650kg/㎠750kg/㎠
曲げヤング係数120t/㎠75t/㎠90t/㎠

数々の試練で性能と強度は保証済み

通商産業省・建設省・その他官庁から公的試験機関として指定されている (財)建材試験センター(草加試験所)において、JIS規格、BL規格に準拠した試験を数次にわたって実施し、十分な性能と強度を持つことが認定されています。

  • 住生活に直接的な影響を持つ下記の4項目について試験を行いました。
    • 1.強度性能(耐風圧)
    • 2.気密性能
    • 3.水密性能
    • 4.断熱性能
  • 試験体には下記の3タイプのサッシを使用しました。

    この3タイプのサッシで性能・強度が十分であれば、他はすべてクリアすることが確実だからです。

    試験体タイプ開口部の大きさ
    面積高さ間口
    KS-58・60-A
    標準サッシ外型6尺引違いテラス戸
    3.18㎡1.782㎜1.783㎜
    KZ2-58・50-AL
    全開サッシ5尺引違いテラス戸
    2.57㎡1.783㎜1.439㎜
    KS-58・75-A(4)
    標準サッシ外付型
    7.5尺4枚建引違いテラス戸
    4.07㎡1.783㎜2.282㎜
数々の試練で性能と強度は保証済み
■性能試験結果発表
試験体区分
試驗項目JIS等級
KS-58・60-A耐風圧強さ
JIS A 1515-1998
JIS S-4
気密性
JIS A 1516-1998
JIS A-3
水密性
JIS A 1517-1996
JIS W-2
KZ2-58・50-AL耐風圧強さJIS S-4
気密性JIS A-3
水密性JIS W-2
KS-58・75-A(4)耐風圧強さJIS S-2
気密性JIS A-3
水密性JIS W-1
試験体区分
試驗項目試験結果(JIS等級)
KU-40・60 A DX
ガラス
FL3×A10×Low-E3
(アルゴンガス入り)
JIS A 4710
建具の断熱試験方法
(室内20℃、外気0℃)
熱貫流率(U値)
1.81(W/㎡・K)
JIS H-5
■強度性能試験とは
サッシが、台風時などの強風に耐え得る強度があるかどうかをテストするものです。
JISA4706の規定では、サッシの外部から風圧をかけ、召し合わせ框の中央で最大「たわみ」が内法高の1/70以下であること、さらに風圧を取り去った後もサッシ各部に変形や機能障害を残さないことが定められています。風圧200㎏/㎡は50ⅿ/sec.の風速に相当します。
■気密性能試験とは
サッシの内外にわたっての空気に遮断性を確かめるテストです。
冷暖房効果を高め、快適な室内空間にするために、気密性は重要な役割を果たします。
JISA4706の規定では、サッシの外部からサッシ面に1kg/㎡の風圧を加え、内部に漏れる空気量を調べます。したがって数値の小さいほど気密性は高くなりますが、通常は8等級、高気密で2等級が目標とされています。
■強度性能試験とは
サッシが、台風時などの強風に耐え得る強度があるかどうかをテストするものです。
JISA4706の規定では、サッシの外部から風圧をかけ、召し合わせ框の中央で最大「たわみ」が内法高の1/70以下であること、さらに風圧を取り去った後もサッシ各部に変形や機能障害を残さないことが定められています。風圧200㎏/㎡は50ⅿ/sec.の風速に相当します。
■断熱性能試験とは
サッシの、内外にわたっての熱の遮断性を確かめるテストです。
暑さ寒さを防ぎ、来暖房費の節減にも直接つながる室内空間の性能として、極めて重要とされています。
JISA4710の規定では、試験条件として室内20℃・50%RH、室外(外気)0℃、窓ガラスに5㎜の透明板ガラスを使用した条件で、試験体の熱貫流率を測定します。数値の小さいほど、断熱性がすぐれているわけです。
木製サッシは、断熱性の点では群を抜いていますが、特に障子、戸襖、雨戸などを併用すれば完璧といってよいでしょう。
・材種による熱伝導比較
試験体試験体
0.1
プラスチックPVC0.18
スチール40
アルミニューム175
・アルミサッシとの熱貫流率比較
試験体試験体
アルミサッシ5~6
アルミ2重サッシ2~3
木製サッシ4~5.5
木製サッシ+障子など2~3

防火型木製サッシ

引き違え木製サッシでは全国初の認定を受けました。

加茂で継承される技術、
匠が表現する壮美な空間をご用意いたします。

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